星天qlayとは

2024.12.18

日常の課題をシェアし、連帯感を生むーギャザリングVol.9レポート

相鉄本線星川駅~天王町駅間の高架下にある商業施設「星天qlay」。「生きかたを、遊ぶまち」をコンセプトに掲げるこの施設では、スタッフが集まって交流・意見交換を行うギャザリング(集会を定期開催しています。

2024年10月17日(木)に開催された第9回目のギャザリングは、イベントの振り返りや日常で抱えている課題感などをシェアする時間となりました。そんなギャザリング当日の様子をレポートします。

 

めぐる星天文庫

まずはテナントによる近況報告からスタート。今回は、Bゾーンにあるqlation galleryに共同オフィスを構えるハーチ株式会社から、「めぐる星天文庫」の活動について紹介がありました。めぐる星天文庫は、読み終えた本を次の誰かへバトンタッチする、循環型の本棚です。

ハーチ株式会社「qlaytion galleryにて1年以上続けている『めぐる星天文庫』の活動に、タリーズコーヒー、無印良品 500が協力してくださっています。他にも協力してくれるテナントがいればぜひお声がけいただけると嬉しいです」

星天宵祭、振り返りタイム

続いては9月21日(土)に「星天宵祭 ホシテンヨイマツリ」と題して行われた「第2回 星天qlayの日」について振り返りタイム。出店したテナントから感想や当日の様子がシェアされました。

無印良品 500「『普段はあまり星川駅に来ないけど、イベントだから来た』というお客様も多くいらっしゃいました。14時の開始時刻に合わせて来店してくださった方も多く、イベントは告知されていたのではないかと思います」

わおまつりの様子

Cゾーンにある学童保育「ワオキッズ」は、全園で同時開催するわおまつりを行い賑わいを見せました。

ワオキッズ「わおまつりには、300人以上の方にご来場いただきました。およそ9割の方が初めてワオキッズに来る方で、地域の方にワオキッズを知ってほしいという目的は達成できたのではないかと思います」

Dゾーンにあるシェアレジデンス「YADORESI」は、地域の学童保育とコラボレーション。子どもたちが店主となって、縁日やクイズラリーを行いました。

星天qlayを周遊してクイズの答えを探すクイズラリーには、70名ほどの方にご参加いただいたそうです。お隣CゾーンにあるPet PlusやSAI.にも、縁日企画に参加した子どもたちが足を運んでくれました。

縁日企画の様子

SAI.「YADORESIの縁日企画で、学童の子どもたちにSAI.のお弁当を販売してもらうコラボレーションをしました。店舗では、ペットと一緒にご飯を食べたいという声をいただいたこともあり、屋外で飲食ができる『宴』という企画を行いました。わおまつりに参加した方が来店してくださったりと、イベントらしく多方面からのお客さまが来てくれたと思います」

★「星天qlayの日」、次回開催は2月15日(土)。

 

思いをシェアするグループワーク

続いては、2グループに分かれてワークを実施。グループごとに付せんに書き出しながら、日常的な課題感やエピソードをシェアしました。

【グループA】
・そうてつローゼン
・タリーズコーヒー
・SAI.
・無印良品 500
・YADORESI
・手織工房じょうた

物販系の店舗からは、平日よりも休日の売り上げに課題感を感じているという意見が。Bゾーン、Cゾーンのテナントから共感の声があがるなか、DゾーンにあるYADORESIのコミュニテビルダー・松本は違った意見があるようです。

松本「Dゾーンは土日のほうが人通りが多いように感じます。YADORESIのはなれマドをのぞいてくれる人も多いので、そういった人たちが星川駅方面のCゾーン、Bゾーンまで足を伸ばしてくれるよう、回遊性の課題を考える必要があるのかなと思いました」

YADORESIのコミュニテビルダー・松本

異なるゾーンからの意見に、グループの皆は「そうなんだ!」と驚きつつ、回遊性の課題については共感の頷きが多数。

「星川駅直結のBゾーンからCゾーンの間にある横断歩道で、人の流れが分断されているように感じる」、「それぞれの駅で星天qlayのテナントをもっと告知できたら、ゾーンを超えて足を運んでくれる人が増えるのでは」といった意見もあがりました。

Cゾーンにあるガラス張りの飲食店「SAI.」からは、人の流れに関するこんな意見が。

SAI.「高架下ということもあり、雨の日に人通りが多いのは利点だと感じます。その人通りを上手く集客につなげられるよう、何か案を考えられたら良いですよね。Pet Plusがあるおかげか、犬の散歩をしている方も多いので、星天qlayの日などのイベントで、そういったペット連れをターゲットにした企画ができたらおもしろそうだと思いました」

無印良品 500の吉本店長

もう一つ、多くのテナントが課題感を抱えていたのが告知の問題です。

無印良品 500「チラシなどの紙媒体を見て足を運んでくださる方も多いです。掲示板など、『ここに行けば星天qlayの情報が分かる』という場所があれば良いなと感じています」

こういった声を受け、そうてつローゼンからは、「店内にあるサイネージをテナントのイベント告知などに使っていただくのは大歓迎です」と提案がありました。

 

告知の施策を深堀り!

【グループB】
・Pet Plus
・ワオキッズ
・YADORESI
・ハーチ株式会社
・小田(相鉄ビルマネジメント)

グループBは、日々感じている課題の共有からスタート。すると、「星天qlayやテナントのことの告知が十分にできていない」という共通の課題が浮かび上がってきました。

そこでワークの議題を「告知の課題」にしぼり、各テナントがどういった施策を行っているのか深堀りしました。

YADORESIコミュニティビルダー・日置

日置「毎月第3土曜日に行っているシェアレジデンスの開放日『オープンデイ』は、YADORESIがそもそも家であることを知ってもらうという目的もあります。そういったオープンデイのお知らせやYADORESIの紹介を、もっと大きく掲示していきたいと考えています。

星天qlay全体としても、どんなことができる施設なのか、イベント時だけでなく平常時もご案内が掲示されていたり、マップがあったりすると良いなと思います。先日、同じDゾーンにあるロバーツコーヒーとお話をしたところ、時々チケット配りしていて、これが誘客に効果的だったそうです。なので星天qlay全体としても、そういった方法を検討してみるのも良いのではないかと思いました」

告知・集客の面でさまざまな取り組みを行っているのがPet Plus。既に店舗で実施しているさまざまなアイデアが共有されました。

Pet Plus「店舗のLINEで集客に繋がる情報を発信したり、お店の道路側の窓ガラスに大きなポップを貼ったり、ポスティングをしたりしています。平日・新規の方限定の割引を設けて、新規客の獲得にも力を入れています」

ワオキッズ「まずは地域の方に、この場所に学童があることを知ってもらいたいので、建物に「学童保育 募集中」という張り紙を掲示しています。10月はハロウィンの季節なので、子どもたちと一緒にまちを巡り、『トリック・オア・トリート』する予定です。星天qlayのテナントにもご協力いただく予定で、子どもたちがまちを知り、まちの皆にワオキッズを知ってもらう良い機会になったらと思っています」

ワオキッズのハロウィン企画に、「いつ実施するんですか?」、「どんな風にご協力したら良いですか?」と質問が。YADORESIとPet Plusがその場で企画に賛同し、ギャザリングの場をきっかけに新たなコラボレーションが生まれていました。

 

アイデアを膨らませる交流タイム

お互いのグループで出たアイデアをシェアして、グループワークは終了。その後はギャザリング会場のqlaytion galleryが開放され、毎回恒例の交流タイムとなりました。

グループワークで出たアイデアについて、賛同したテナント同士でより具体的な話をしたり、同じ課題感を持ったテナント同士で改善策を探ったり。日々の課題感を共有することで連帯感が生まれ、さらなる賑わいに向けて歩みを進める。そんな第9回目のギャザリングとなりました。

取材・文/橋本彩香

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