2025.02.06
【後編】あたたかみのある星天というまちで、人とつながり、変化を楽しむ/生きかたを、遊ぶ住まい「YADORESI」
相鉄本線・星川駅~天王町駅間の高架下約1.4kmにまたがる施設「星天qlay」。
Dゾーンには全22部屋のシェアレジデンス「YADORESI」があり、住人たちは変化や気づきを楽しみながら、それぞれの「生きかたかたを、遊ぶ」を暮らしや働き方の中で体現しようと試行錯誤しています。YADORESIに暮らしながら、星天qlayや地域のつながり・にぎわいづくりを担うのが「コミュニテビルダー」という立場の住人です。
この記事では、現在コミュニティビルダーとして活動する日置法男さん(ノリさん)、大越瑞生さん(こっしーさん)、北見紗葵さん(キキさん)へのインタビュー後編をお届けします。
▼前編はこちら
星天は、あたたかみのあるまち
星川・天王町を知らなかった、あるいは足を運んだことがなかったという3人。初めて訪れたとき、このまちにどのような印象を抱いたのでしょうか?
ノリさん「横浜といえばみなとみらいのイメージが強かったので、『ここも横浜なんだ』というのが初めて降り立ったときの第一印象でした。落ち着いていてのんびりした雰囲気だし、思っていたより自然もある。暮らしてみたらとてもローカルなまちで、長くここに住んでいる人たちは、『あのお家の〇〇ちゃんが今度高校生になるんだって』という会話を当たり前のようにしているんです。そしてその話をしているお母さん同士も、学生時代からの同級生だったりする。横浜にこんなまちがあることに驚いたことを覚えています」
こっしーさん「星天エリアに暮らしている人とコミュニケーションをとると、人から人につながっていくことを体感しています。地域の方にご挨拶に行ったら、いろいろな人や場所を紹介してくれるのがとても嬉しいです。
僕はまち中で会ったときに、『こんにちは』、『元気?』と声をかけられるようなぬくもりのある対面のコミュニケーションが好きで、豊かさを感じます。首都圏は近所の人と気軽にコミュニケーションを取ったり、深い関係を築くのが難しいと勝手に思っていたのですが、このまちはそういったあたたかさが文化として残っているように感じます」
キキさん「星天エリアは、道で語れるまちだなと感じていました。星川駅から天王町駅まで高架下に道が続いていて、犬の散歩やランニングをしている人がいる。高架下の道が、単なる移動手段ではない使われ方をしているなと感じます。
松原商店街や天王町商店街なども、ただの道ではなく、お店があって、そこに人がいて、話をして、コミュニティが生まれる道になっている。そんな人々が集まる場所としての道が多いまちだと思います」
つながりをつくるコミュニケーション
キキさん「星天qlayは、特別な日というよりはその日その日を楽しむためのお店が多く、そんな日常に寄り添っている店員さんがたくさんいらっしゃる印象です。
Dゾーンにあるロバーツコーヒーの店員さんが、『今日も来てくれたんですね』と関係性を築きやすい声をかけをしてくれたりと、星天qlayの店員さんはその場の一度限りの関係ではなく、お客さんと店員さんの時間が線でつながっているようなコミュニケーションをとられているなと感じます。そんなつながりを作っている一つ一つのテナントさんが、私はとても好きです」

星天qlayのCゾーン
こっしーさん「僕は人が暮らすためにはデザインが大切だと思っています。星天qlayは要素が充実していて、コンパクトシティだなと思います。YADORESIのように住む場所もあれば、アートを生むPILEがあったり、人が集ってくつろぐことのできる芝生広場がある。Cゾーンは道がまがりくねっていて散歩もしやすいですよね。
高架下なのに木があったり、周辺に公園や川があるのも良いなと思います。都会的ではあるけれども、無機質ではなく、暮らしやすさやあたたかみが感じられるデザインがかっこよくて、ここにいたいな、住みたいなと感じたことを覚えています」

子ども店長企画に参加した子どもたち
ノリさん「このまちに深く関われば関わるほど、住んでる人たちの熱い想いや、もっとこんなことをしていきたいという志を聞かせていただく機会も増えてきました。『生きかたを、遊ぶまち』という星天qlayのコンセプトを、このまちの人たちとだったら実現できるなと、確信に変わってきた感覚があります。
2023年の秋にスタートした『保土ケ谷 お仕事体験&子ども1日店長』企画は、地域の方々と共に一つの企画として立ち上げることができました。遊ぶの原点は子どもたちにあるなと思っているのですが、子どもたちの可能性が輝いてる瞬間を見て、大人が学ばされることも多いし、子どもたちに関わっている大人の姿勢にリスペクトを感じた企画でした。
YADORESIや星天qlayと共に育った子どもたちが、『生きかたを、遊ぶ』大人になって、このまちで何かしてみよう、と思ってくれたらこんなに楽しいことはないと思います。そんな未来に向かって走っているというやりがいは、このまちにいて強く感じています」
それぞれが思う、「生きかたを、遊ぶ」
こっしーさん「大人になると、子どもの頃のようにただ楽しいからやる、という遊び心を忘れてしまいますよね。公園にいる子どもは、自己紹介もなしに砂場で一緒に遊んで、気付いたら仲良くなっている。名前も肩書きも関係なくて、楽しそうなことをみんなで体感しているのがとても良いなと思います。
そんな風に、大人が自分の好奇心に従って、感性の赴くままに楽しいことをやったら、すごい遊びができると思うんです。そしてそれがただの独りよがりのエゴにならずに、社会貢献だったり、地域に生きるような形になっていけば、遊びがもっと認められるようになるのではないでしょうか。
僕は、やりたいことができた時、好奇心が反応した時に、挑戦できるような状態でいたい。それが『生きかたを、遊ぶ』ではないかと思います。まずは自分から、そういったムードを作って広めていきたいです」
キキさん「私は『生きかたを、遊ぶ』は、未知なる自分を知れる言葉だなと感じています。例えば泥団子を作るときに、白い砂をかけたり、水を加えたりして、理想の形になるよう試行錯誤する。遊びには『こうしなきゃいけない』というルールや制限がないからこそ、自由にトライをして未知なる自分の可能性を知るきっかけになるのかなと思います。
YADORESIに入居してから、大道芸ができる住人と毎晩1時間遊ぶ時間を作っていて、おかげでお手玉3個回しやルービックキューブができるようになりました。ルービックキューブは勝手にIQが高い人のゲームだと決めつけていましたが、時間もあるし遊ぼうと思ってやっていたらできるようになって。
私はすごく飽き性なのですが、遊びのなかで、何十時間もかけてできないと思っていたことができるようになった。『自分ってこんなことができるんだ』と、自分のことを好きになれたし、新しい自分を知るきっかけになりました。『生きかたを、遊ぶ』は、そんな可能性を持った言葉だと思います」
ノリさん「僕は『生きかたを、遊ぶ』は意志を持つことだと思っています。日々のなかでどうしても忙殺されてしまって、自分にとっての豊かな時間や、子どもにとっての公園のような場所を持っている大人は少ないように感じます。
だからこそ、そういう時間や場所、仲間を持つことには意志が必要だと思うんです。やりたいけれど忙しいときにその一歩踏み越えるための意志は必要だし、でも意志頼りだけだとなかなか難しいと思うので、YADORESIや星天qlayに来たら勝手に意志のスイッチが入る。そういう場所になれたらいいなと思っています。
自分は遊ぶ意志が本当に弱いからこそ、意志が弱い人の気持ちがすごくわかるので、『こんな自分でも遊べる場所だよ』と見せていって、一緒に遊べる人が増えたら良いなと思います」
人と人とのあたたかさ、顔の見える関係を大切にしている3人。YADORESIの前を通った際にはぜひ、はなれマドの向こうで暮らしを営む住人たちに、同じまちで『生きかたを、遊ぶ』同士として気軽に声をかけてみてください。
取材・文/橋本彩香
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
YADORESI入居者募集中
まずは、お気軽に内覧にお越しください!▼内覧申込みやお問い合わせはHPから
https://yadoresi-hoshiten.life/
▼最新情報や暮らしの様子はインスタグラムから
https://www.instagram.com/yadoresi/
ーーーーーーーーーーーーーーーーー